お邪魔ものの基本
お邪魔ものというボードゲーム、知ってますか?
僕はこのゲームが大好きで、BGA様で100戦以上やってきたんですけど、今回は僕が理解してきたお邪魔ものの基本戦術を紹介します。
◎前提知識
1.オーソドックスな7人ゲームは、金鉱掘りが4 or 5人vsお邪魔ものが3 or 2人です。
2.スタート位置から真ん中のゴールはカード7枚分離れていて、真ん中と上下のゴールはカード1枚分離れています。
3.全体のカードは66枚。カードの内訳はこんな感じ。
こちら(https://sites.google.com/site/jpsabsskypers/rule/rule_sab)のレポート。
(By JSS)
A.金鉱掘り視点
ゲーム開始以前
金鉱掘りが4人、お邪魔ものが3人。
手札は各人5枚だから、一番最初金鉱掘り陣営は全66枚の4分の1しかカードを持ってません。
横の道・縦の道・落石、破壊・修理、どれに偏るかわかりません。
状況に応じて、理想に捉われないプレイをしないと勝てません。
①まっすぐ掘る
このゲームの真理ですが、金鉱掘りは真っすぐ掘れれば勝てます。
真っすぐと言っても、一の字ではなく、十字とT字です。
7人中4人に十字とT字計10枚が最初の段階でバランスよく配られたら、お邪魔ものは為すすべなく負けます。
②まっすぐ掘れない時は?
地図・捨てる・行き止まりを後ろに置く・一の字・トの字・L字があります。
トの字、L字は置くぐらいなら捨てたほうがいいという風潮がある環境もありますが、そうしないと金鉱掘り側に置くものがない初期配置のゲームをすべて捨てるなら、それでも良いです。ただ、全部のプレイヤーに強制できることではないですね
置ける環境のほうが、常に勝ちを狙うという意味でも、お邪魔ものの陣営の時にゲームの幅が広がるという意味でも、面白いというのが僕の正直なところです。
地図:
地図を見るとき、金鉱掘りでもお邪魔ものでも、進みやすい方向の逆を見ます。
軌道修正が必要な場合、先に知っておく必要があるからです。伝える内容は考えて言います
(※地図で劇的に勝てることはほとんどありませんが、たま~にギリギリの所で騙して勝てる時があって気持ちよいです。)
捨てる:
捨てるカードは基本は行き止まり、縦一文字か、修理、破壊、地図のどれかを捨てます。
縦掘るカードは「真ん中をまっすぐ掘れ」ているときはいいけど、そうでない時、例えば上側から下へ向かったら縦がたくさん必要になります。縦は14枚しかないので、一文字を捨てすぎて負けないように気を付けてください。(よくあります。)
修理・破壊は対になっています。つまり、修理を捨てれば破壊過多に、破壊を捨てれば修理過多になります。金鉱掘りなら基本的に破壊を捨てるべきです。
地図は使ってもいいですが、1枚以外は捨ててもいいです。
行き止まりを後ろに置く:
行き止まりを後ろに置くは所属陣営を明確にするので、金鉱掘りならやって良いです。
所属陣営を明確にするためにスタートの上下にも要らない道を置く人がいますが、基本的にやらないほうがいいです。全部ふさがれたり、特定のカードしか置けない場所を作る原因になります。
そんなに焦って陣営を明確にしなくても、ゲームが進めば雰囲気で陣営は分かります。
一の字:
一の字は十字・T字がない時、比較的ましな部類の道です。一周目に置いても怒られることはないでしょう。
リスクは行き止まりで塞がれるとき、落石以外対処法がなくなることです。
トの字:
トの字はギリギリ置いてもいいものです。一周目にやると怒られますが、二周目ならだれも道を置かないほうが悪いと突っぱねてもいいです。
リスクは中盤以降落石の起点になりやすいことです。また、道の在庫管理をしっかりできないといけない場になりやすいです。
このゲーム結局配られるカード次第で、だれも横の字を持ってなかったらトの字から始めるしかない場面もあります。二周目に誰も掘ってないゲームを掘り始められるなら置くべき、横の道を持ってないから置かなかった人が、掘り始めた人に文句を言う方がおかしいです。
L字:
L字はトの字と同じです。ただし、リスクがトの字よりずっと高く、行き止まりで塞がれやすいうえに塞がれた場合スタートの残りからも出づらくなりやすく、落石の起点にもされやすいです。
またL字で始めるゲームは他の人も何もできずにスタートの上下に道を置いていることが多く、「L字じゃないと置けない」場所を作られやすいです。
厳しい戦いになることが予想されますが、別にL字を置いた人のせいではなく初期カードが悪いだけです。
③中盤以降
上記でスタートしたら、味方を判別しながら右へ道を進めていきます
中盤で気を付けたいのは、道管理・破壊する相手・地図の使い方です。
道管理:
道管理の必要があるのは狙われやすい十字とT字とトの字、L字です。ただし、落石が3枚どこにあるかにもよります。
適当に考えてやってください。
破壊する相手:
一番やってはいけないのは味方を破壊することです。同士討ちを契機に、お邪魔もの3人が姿を現すという展開はよくあります。破壊は慎重に。
破壊する対象は、進行方向に行き止まりを置いた人>明らかな金鉱掘りを破壊した人>進行方向を片側に寄せてる人>金鉱掘りっぽい?人を破壊した人
の順です。
破壊は「行き止まりを置けるお邪魔もの」に行いたいので、今行き止まりを置いた人が最優先です。
地図の使い方:
地図は今近いゴールと反対のゴールを見ると良いです。軌道修正の必要性を確認するためです
④終盤
終盤はこのゲームが個人戦だということを思い出してください。
十字はキープしてますか? 一番最初にㇳの字やL字を置いて十字を温存した意味がここで出てきます。
上手く立ち回って自分がゴールを開けられるようにしましょう。
B.お邪魔もの視点
ゲーム開始以前
お邪魔ものは2人か3人です。2人なら負けます。でもいいんです。3人という前提で行動しましょう。
それが勝ちに繋がります。
役割
主に落石・行き止まり・落石ポイントづくり・破壊・修理・地図で騙すなどがあります。
結局何をすれば・・?
落石・落石ポイントづくり、行き止まりを置く、地図で騙す、破壊行動をするが強いですが、この中に、行えば必ず露呈するものとそうでないものがあります。
A.落石・行き止まり・破壊行動は行えば必ず露呈します。
B.落石ポイントづくり・地図は露呈するとは限りません。
Bを破壊されずに上手に行い、満を持してAの行動を行う が良いお邪魔ものです。
これをよく覚えておいてください。
落石・落石ポイントづくり:
落石ポイントづくりは、カードの在庫をよく見て、落石を自分か味方が手に入れるんだ、と信じて行ってください。
L字T字は積極的に使うと味方が曲げてくれたり、金鉱掘りが自然な流れで勝手に落石ポイントを作ってくれるのでおすすめです。
やりやすいのは十字・トの字・T字・L字の順です。L字は結構大事にされず捨てられるので、決まりにくいですが決まればハマることもあります
地図で騙す:
「地図で騙す」は多くの場合非常に弱いです。
「地図で騙す」をしたなら、騙した方向に道を消費させてください。言うだけで何の無駄手も踏ませずに露呈して破壊されたら無駄手です。
地図で騙して勝てるのは、地図をガメた場合と、(何故か)最大級の信用が取れている場合と、本当のこと言ったのに信用が無すぎて嘘だと思い込んだ場合です
こうした条件が重なって、かつギリギリの勝負の場合にすべてを開ける手数がなくて、絞って開けた結果間違うというのが地図勝ちの定番です。
破壊:
破壊する相手は道を置けそうな人です。
ただし、金鉱掘りの項に書きましたが、このゲーム個人戦なので、十字を温存する人がおり、全く当てになりません。したがって最後は勘です。
強い破壊の使い方としてよく見かけるのが、
序盤で金鉱掘りがミスって味方の金鉱掘りを攻撃したな、と思ったとき、ここぞとばかりに全員で破壊するものです。これは非常に強い。
序盤から中盤にこれが決まると、ほぼ泥仕合になります。
正しく戦えば7人3お邪魔なら、思った以上に3お邪魔が勝ちます。3お邪魔強い!です。
お邪魔もので勝つのはとても楽しいから、みんなもお邪魔ものをやってみてください。